業務委託基本契約書とは、相手方と何度も取引が発生し長期的な関係になる場合に取り交わす契約書になります。
ソフトウェアの開発委託の取引などを行う際、取引全体に適用される基本的なルールを、業務委託基本契約で最初に決めておきます。そのうえで、開発するソフトウェアの詳細な仕様や業務プロセスが定まっていく段階ごとで、個別に業務委託契約書を結んでいきます。
当契約書生成ツールで生成できる業務委託基本契約書は、ITシステム開発業やWeb・モバイル・ゲーム関連業、EC・ネットショップ、デザイン・クリエイティブ業などで、業務の受託を受ける場合を想定しております。
ITシステム開発業を営む経営者、個人事業主が、取引先や業務を依頼する相手と業務委託基本契約書を取り交わす際に注意しておきたいポイントは以下のとおりです。
継続的取引の基本となる契約書は、一律4000円の印紙が必要となります。ただし、契約期間が3カ月以内でかつ更新の定めのないものは対象とならず、200円の印紙で足ります。
当ツールで生成される基本契約書の第2条にある「業務内容」には、具体的な作業内容を記載しましょう。なるべく具体的に詳細に記載したほうが、後のトラブルになりにくいからです。抽象的な記載方法だと、実際にどこまでの作業が契約内容なのか、双方で齟齬が生じるとトラブルの元になります。基本契約書には記載せず、別紙で詳細に規定するというやり方もできます。
委託料および支払方法は、本件のような基本契約においては、これはあえて定めず、個別契約で決定するのが通常です。後から委託料の増減があった場合、個別契約書だけ直せば済むからです。また、支払い方法ですが、業務提供後、60日を超える場合には、下請法に違反する可能性があるので注意が必要です。下請事業者の資本金が1000万円以下の場合(個人も含む)で、かつ親事業者の資本金が資本金が1000万円を超える場合などは下請法の対象です。
振込の場合には、手数料をどちらが負担するかを明記しましょう。これを明記しない場合、民法では委託者の負担となるのが原則です。よくあるトラブルとして振込手数料などを差し引いた金額になっている事に気づくパターンです。振込手数料は一回あたり数百円程度ですが、小さな事業者にとってはこうした小さい金額でも積もり積もれば痛いものです。
当ツールで作成できる基本契約書は、全部で28条で構成されています。かなり多い印象ですが、どれも重要な項目です。一つ一つを理解しなくてもツール上の質問に入力すれば契約書は完成しますが、これから作成する契約書の骨子となるものですので、構成要素は把握しておいたほうが良いでしょう。